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2024/3/5
外壁タイルの耐用年数はどれくらい?メンテナンスが必要なサインと施工方法、ポイントも解説
外壁タイルは長持ちする外壁材として知られています。その耐久性の高さは「外壁タイルはメンテナンスフリー」と言われるほどです。実際のところ、外壁タイルの耐用年数はどれくらいなのでしょうか。また、たとえ外壁タイルを使用していても、外壁のメンテナンスが必要になることはあるのでしょうか。
この記事では、外壁タイルの耐用年数やメンテナンスフリーといわれる理由を解説。メンテナンスの必要性を表す兆候や施工方法なども紹介します。
外壁タイルの耐用年数はどれくらい?
外壁タイルの耐用年数はないに等しい
結論からいえば、素材としての外壁タイルに耐用年数はないといっても差し支えありません。
「耐用年数50年以上」などといわれることもありますが、東京駅丸の内駅舎や旧首相官邸など外壁にタイルを用いた歴史的建築物が数多く現存しています。それどころか今から3,000〜4,000年前、古代エジプト時代のピラミッド壁画にもタイルが使われており、数千年も姿を残し続けているというから驚きです。
タイルを施した外壁は、外壁材のタイルそのものではなく、施工に使用する目地材や接着剤の老朽化が問題になります。この点はあとで詳しく解説します。
外壁材ごとの耐用年数比較
住宅で使用されるおもな外壁材の耐用年数を比較してみましょう。
外壁タイルがメンテナンスフリーといわれる3つの理由
1. 耐久性や耐候性が高く経年劣化がほぼないから
外壁タイルがメンテナンスフリーといわれる1つ目の理由は、耐久性や耐候性が非常に優れていて、素材の経年劣化がほぼ見られないからです。
外壁タイルは自然由来の無機物である土や石などからつくられるため、太陽光や風雨による影響を受けにくいのが特徴。製造過程において1,000℃以上の高温で焼き固めることから、非常に固くて傷つきにくい性質も併せ持っています。
表面にキズやひび割れが生じにくいので、タイルそのもののメンテナンスはほぼ不要とされるのです。
2. 親水機能により自然と汚れが落ちるから
2つ目の理由は、親水機能により表面についた汚れが自然と流れ落ちるからです。
親水機能とは、表面に水がなじみやすい性質(親水性)を持つ物質において、なじんだ水が表面に薄い膜を張る機能のこと。外壁タイルの表面に汚れがついたとしても水分の膜で浮いた状態となり、雨が降れば自然と汚れが洗い流されます。
このため、高頻度に清掃しなくてもキレイな状態を保つことが可能です。
3. 塗装が不要だから
外壁タイルがメンテナンスフリーとされる3つ目の理由は、塗装が不要だからです。
サイディング材など住宅の外壁に用いられる建材の大半は表面に塗装を施します。外壁塗装を行うことで外壁材そのものを保護するとともに、防水性・耐候性・防汚性など外壁材に不足する機能を補っています。月日が経つと塗料の効果は弱まっていくため、種類によるものの10〜20年程度に1回は塗り替えが必要になるでしょう。
一方、防水性・耐候性・防汚性・耐久性を備える外壁タイルには塗装が不要。塗り替えも必要ないため、メンテナンスの手間を大幅に減らすことができます。定期的な外壁塗装が不要なことから「メンテナンスフリー」と称されるのです。
外壁タイルのメンテナンスのサインと施工方法
外壁タイルがメンテナンスフリーといわれる理由を解説しましたが、メンテナンスが一切不要というわけではありません。
タイルそのものはメンテナンスフリーだとしても、施工に用いる目地材や接着剤などは定期的なメンテナンスが必要です。また、施工の質や付着した汚れの種類によってもメンテナンスが求められるケースがあります。
以下では、メンテナンス実施の判断基準となるサインや施工方法を紹介します。
目地に剥がれやひび割れが見られる
タイルで外壁を施工するときは複数のタイルを貼り合わせるため、目地を埋めるためモルタルを塗ります。モルタルは雨にさらされると水分を吸収し、乾燥するとひび割れやすくなります。「濡れて乾燥する」のサイクルを繰り返すごとにモルタルはやせ細っていき、水や汚れを十分に防げなくなってしまうでしょう。目地の剥がれやひび割れが、目で見てわかるほど進行していたらメンテナンスのタイミングです。
目地とともに確認したいのが、窓サッシとの境目や継ぎ目を埋める部分に使われるシーリング材です。シリコン製のシーリング材もモルタルと同様、経年劣化で防水性を失っていきます。シーリング材がボロボロになっている場合もメンテナンスが必要です。
モルタルやシーリング材の耐用年数に合わせて10年に1回程度を目安に、目地の補修とシーリング材の打ち直しを実施するとよいでしょう。
タイルの浮きや剥がれが見られる
外壁タイルの一部が浮いていたり剥がれていたりする状態が見られたらメンテナンスが必要になります。タイルの浮きや剥がれを放置すると、そこから水分や汚れが入り込んで被害が拡大する恐れがあります。発見したらなるべく早く処置するよう心がけましょう。
浮きや剥がれが生じる要因としては、タイルを接着するために塗られたモルタルが壁から浮いてしまっていることが考えられます。コンクリートの表面に細かな傷をつけてモルタルの粘着性を高める「目粗し」を施す、目地に樹脂を充てんして浮きを抑えるといった処置が効果的です。
表面の汚れが目立つ
先述のように外壁タイルには親水機能があるため、頻度高く清掃を行う必要はありません。しかし、雨による洗い流し効果だけではどうしても限界があります。しばらく経って表面の汚れが目立つようになったら外壁を洗浄しましょう。
特に外壁が汚れのつきやすい場所にある場合、定期的な清掃をするとタイルを長持ちさせられます。例えば、コケの生えやすい日当たりの悪い外壁、畑や空き地が近くにあって砂ボコリが当たりやすい外壁、通行量の多い通り沿いで排気ガスの汚れがつきやすい外壁などです。
タイルの表面を高圧洗浄でキレイにすれば、タイルの持つ強みを最大限発揮できるようになります。加えて、浮き・剥がれ・ひび割れといった異変にも気づきやすくなるでしょう。
施工会社選びが外壁タイルの耐用年数を左右する
最初に紹介したように外壁タイルそのものは非常に耐久性が高く、耐用年数がないといってもいいほど長持ちする外壁材です。
そのため下地や目地などの施工の質が外壁の耐用年数を大きく左右します。万が一、施工不良があるとタイルの浮きや剥がれの原因になります。早期のメンテナンスが必要になるだけでなく、タイルが劣化してしまうかもしれません。
タイルの優れた性質を最大限生かし、家の外壁をキレイに保ち続けるには、外壁タイルに慣れた施工会社を選ぶことが重要です。
まとめ
外壁タイルはメンテナンスフリーともいわれ、非常に長持ちする外壁材です。ただし、目地や継ぎ目に使用するモルタルやシーリング材には耐用年数があるため、一定のメンテナンスは必要です。施工の質によっても耐用年数は変わってくるので、外壁タイルの扱いに慣れた施工会社を選ぶようにしましょう。
クレバリーホームの外壁タイルは目地詰めいらずの施工方法が特徴です。角の継ぎ目にシーリング材を施す必要もありません。耐用年数の短いモルタルやシーリング材を使用しないことで外壁の耐久性が高まり、メンテナンスの手間も軽減できます。こうした外壁タイルの耐用年数を伸ばすための工夫により、長く快適に住み続けられる家を実現可能です。
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